ケチはドーパミンの異常分泌を招く、慳貪の話

ドーパミン
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慳(けん)とは物惜しみする、出し惜しみすると言う煩悩、要するにケチです。
慳貪(けんどん)とも言われますが代表的な煩悩、貪(とん)である貪りから派生しています。

食べたいものを食べないと言うこと

先日You Tubeを見ていましたら科学者の武田邦彦先生が面白いことを語っていました。
若い頃に定食屋に入ってメニューを見て値段で決めていたそうで、今いくら財布に入っているからとお金の勘定で食事を決めていたわけです。
ある時それに気がついてから本当に今食べたいものを食べるように変えたところ、満足感も大きく値段で決めることをやめたそうです。
これはまさに自身の煩悩、慳貪に気がついたと言えましょう。
お金を出し惜しみして食べたいものを食べずに我慢してしまえば帰ってストレスになる、しかし今食べたいと思い浮かんだ物を食べればドーパミンが働き満足感を得られストレスも解放され、脳にも良い働きをもたらしていると言えるでしょう。
自分が満足するよう自由に選択して生きる事は幸福なことです。
節約などと肯定的に言っても不自由な足かせを自分自身ではめている事に気がつくことは大切なことかもしれません。

それでも収支はあまり変わらない

慳貪に陥っている方にこのお話をしますと、食べたいものを食べたらお金が持たないでしょ、寿司や焼き肉ばかり食べては破産するみたいな物言いをします。
しかし、今食べたいもの、思い浮かぶものは回転しない寿司や高級な焼き肉しか思い浮かばないのでしょうか?
そうではありません、自分が食べたいと思う物は案外自身の生活水準に見合ったものです。
私は納豆が好きですが、白いご飯に納豆が食べたい!案外そんなものです。
思い浮かぶ食べたいものイコール食べたこともない高級な食事では無く、以前に食べたことがある普通の食事が思い浮かぶもの、案外自分の生活水準に見合ったものが大半なのです。

慳貪はドーパミンの異常分泌

慳貪に関係のある神経伝達物質はドーパミンですが、これは欲求を司りますが、例えば食べたいと思いそしてそれを食べた時に満足すると言うルーチンです。
欲求が満たされないと開放されず過剰になりストレス物質としての顔を見せてしまいます。
普段から慳貪の姿勢で食べたいものよりも金額を優先していますとストレス物質としての性格が強くなり神経伝達物質の分泌がバランスを崩してしまうのです。
そしてドーパミンの分泌異常は不安を呼びやすく、この場合お金がなくなったらどうしようと言う不安が強くなっているのです。
不安とは今起きていないこと、言わば未来をどのように見ているかですがドーパミンは動機つまり未来のことを思い描く物質でもありますから正常でない分泌を促す行動を取っていれば不安になってお金がなくなったらどうしようと常に思ってしまい、金勘定で物を考えるケチな人になってしまうのです。

問題のあるプレゼント

慳貪の傾向がある方を観察していますと人へプレゼントを上げる時にちょっと問題を感じるときがあります。
本来プレゼントとは相手に喜んでもらうために物品を差し上げることなのですが、自分の不要なものを上げることと定義が大分歪んでいます。
例えば、賞味期限切れの食品やボロボロに着倒した古着をプレゼントと称して上げるなどちょっと首を傾げるようなことを平気でする、これもまた慳貪なのです。
東日本大震災の時、物資の寄付の受け入れを担当していた役所の方が言っていましたが、ボロボロで臭い毛布や開封して食べなかったような食品、穴のあいた服、明らかに着たような黄ばんだ下着などが多数届いたそうです、当然それは廃棄するそうですがその作業が大変だと言っていました。
被災した方は着の身着のままで困っている、せめて新品の服や新しい温かい毛布で労いたいものですが、慳貪の方はそのような相手への配慮よりも自分自身の金勘定が優先になりますから新品を買って寄付すると言う考えが働かないのです。

慳貪には布施

仏教では慳貪を解消するにはお布施が有効とされています。
布施とは施しですが前述したプレゼントや寄付もそれに含まれます。
相手が喜ぶものを損すると思わず惜しみなくの姿勢が大切です。
もちろんお布施は金品だけではありませんが自分本位の損得勘定を無くし相手に喜んでもらうこと優先、損得勘定こそが問題、さらには無くなってもいないお金が無くなったらどうしようと不安を感じている自分に気がつくことが重要なのです。
相手に喜んでもらいたいという動機でドーパミンが分泌されて相手に喜んでもらえて達成し満足感を得る、慳貪にはお布施で解消する、これはドーパミンの性格を見ても理にかなったことと言えるでしょう。

最後に一言

ある方に昼に何を食べた?と聞くとスーパーで半額と書いてある弁当と答えました。
衝撃を受けたのですが、のり弁当だとか唐揚げ弁当だとかでは無く半額シールの張ってある弁当としか認識していないのです。
半額シールの弁当を食べてはいけないのではありません、何を食べたいか思ってそれがたまたま半額シール付きでラッキー!これは問題ありません。
しかし食べたいものでは無く半額シール優先は冒頭の武田邦彦先生のエピソードと一緒、せめて食事くらいは食べたいものを食べましょうよ。

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